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小さいころの記憶-「いない方が清々する」

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小学校の行事とかで泊まりのとき

小学校とか中学校とか、修学旅行とか、キャンプとか、たまーにそういう泊まりで行く行事があった。
そういうとき、必ず言われた。
「あぁあんたなんかいない方がせいせいするわ。」
確かにね。いつもいつも毎日ごはんつくって洗濯して片付けして、大変なのはわかってるよ。
たまにはひとりでゆっくり風呂入って、ゆっくりテレビ見て、ゆっくりのんびり過ごしたかったかもしれないよね。
今ならわかるし、そうだったんだろうよ。

だけどそれを、わざわざ本人に言う必要があったの?

あんたなんかいない方がいい、って、本人に言うってどういうことかわかってるの?
言われた側がどんな気持ちになるか、そんなことすら考えないのはなんで?

その後

大人になってから、そうやって言われて本当に嫌だった、悲しかった、と話をした時があった。
だけどまぁ本当に、私の気持ちが救われるような話にはならなかった。

「そんなにいつも言ってた覚えはない。」
「そんなつもりはなかった。」
「言ったとしてもそんなの冗談に決まっている。」

だよね。そうなるよね。覚えてないし、言っていたとしても「そんなつもりはない」から自分は悪くないし、悪くないんだから申し訳ない気持ちもなくて、なんてことを言ってしまったんだという後悔もなくて、謝るなんてことあるわけないよね。

そんなつもりがないから何をしてもいいわけじゃないんだよ。
それによって一生、私はその治らない傷を持ったまま生きていくしかないんだよ。

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